自己肯定感とは何か―自己を肯定する力―

こんにちは。キャリアカウンセラーのかとうじゅんこです。

前回に引き続き、自己肯定感についておはなしして参ります。

(前回のブログはこちらからどうぞ)

前回、自己肯定感は簡単に上がったり下がったりしないことをお伝えしました。

日常で上がったり下がったりしているのは

日常で上がったり下がったりしているもの。これらは自己肯定感とは違うもの

・自己効力感(自分ならきっとできるという感じ)
・自己有用感(他者からよい評価を受けて、自分はできると感じる)
・優越感(他者より優れている感じ)
・劣等感(他者より劣っている感じ)
・気分(弱いが比較的持続する漠然とした感情の状態)

などでしたね。

これらを自己肯定感と勘違いすると、日常を生きているだけで、
他者からの反応や取り組みの結果に常に振り回されることになることは、
前回のブログでお分かりいただけたと思います。

さて今回は
「だとしたら自己肯定感はどうしたらいいのか」
という疑問にお答えします。

目次

もう「自己肯定感」という言葉は忘れてください

もう、自己肯定感という言葉は忘れてください。

そして、こう申したところで、忘れることはできないかもしれませんね。

「自己肯定感」が日本で使われるようになったのは比較的近年のことのようです。

教育のお仕事の場で使われた言葉のようですね。
立派な先生に歯向かうつもりは毛頭ありません。
その語を先生がたがお使いになることに、どうこう言うつもりはないのです。

国の施策の中でも触れられています。
これにも反論する気はございません。


ただし、これだけ「自己肯定感」で悩むかたが多くいらっしゃることは捨て置けません。

そんなものはわざわざ考えなくていいのに、
あたかも、身に付けなさい、必要だと言われているようで
皆さん焦るのだと思います。

もっと言うと「自己肯定感がないから、悪いんだ」と
「自己肯定感のせい」になすり付けることが可能になってしまっている現状がとても心配です。

極論すると
「ぼくは、みんなが持ってるスマホがないから悪いんだ」
みたいなことになりかねません。


しかも、自己はすでに肯定された存在です。
それなのにわざわざ「自己肯定感」といって高めようとか育もうとか、
方向性が全く違うように思うのはおそらく私だけではないはずです。


これが「自尊感情」(self-esteem)なら別なのですが、
自尊感情を「自己肯定感」とするのは、
いささか言葉遣いが乱暴だと思うのです。

言葉遣いは丁寧に

言葉は丁寧に使わねばなりません。
大きな誤りにつながります。

ここでいう丁寧な言葉遣いとは「より適切な言葉で表現する」という意味です。

けっして口調のことではありません。
べらんめえ口調とか、けっこう乱暴な口調であっても
中身が伴っていて、温かく、確かに伝わる言葉というのがあります。

嘘くささがなくて、本当のことのように聞こえる言葉があります。
それは口調とは別に「適切な言葉」を用いているからです。

反対に、どんなにかしこまっていても、優しい口調でも、
中身のない、嘘くさい、偽物の、それっぽさを装った、毒になる言葉というのがあります。
これは決して丁寧とは言えません。

見た目(聞いた目?)よりも、適切な言葉を使うことのほうがずっと大事なのです。

前々回のブログでお伝えしたとおり、自己は肯定された存在です。
再度言います。
どうかもう「自己肯定感」という言葉はお忘れください。

この言葉を使い続ければ使い続けるほど、大きな誤りの方向へ進みます。

あなたはすでに肯定された存在です。


それを忘れて「自己肯定感を上げよう」「自己肯定感を育もう」となさらないでください。


まるで、手には輝かしい財宝を持っているのに
ないない、どこだと探し回り、
徒労するばかりに終わる昔の逸話のようです。

「自己を肯定する力」この言葉をお使いください

いきなり「自己肯定感」は忘れてくださいといっても、そう簡単には忘れられないものです。

もしよろしければ「自己肯定感」の代わりに
「自己を肯定する力」という言葉をお使いください。

なお、この力は誰しもお持ちです。

持っているけど、日常のあれこれや、
過去の非常に辛い体験から、すっかり忘れ去られ
発揮できなくなっているだけです。

あなたは、「自己はすでに肯定された存在である」と気づき、それを認めてください。
ただそれだけで十分なのです。

そうするために「自己を肯定する力」に気づいて頂きたいのです。

忘れ去っているうちに起こっている重大なこと

忘れ去られているだけ、と申しました。
それなら思い出せばいいのですが、そう簡単でもありません。

なぜなら、もっとも重大なことが起こっているからです。
それは「自己による否定」です。

自己の肯定を否定することができるたった一つの方法

自己の肯定を否定することができるたった一つの方法があります。
それこそが「自己による否定」、
いわゆる自己否定です。

いわゆる「自己肯定感」を感じられない最大の理由は、この「自己による否定」なのです。

他者から自己肯定感を下げられているのではなく、
何よりあなたがあなたご自身を否定しているから、
「自己肯定感」なるものを感じられないのです。

自己の肯定を否定することができるたった一つの方法は
この「自分で自分を否定すること」です。

自己肯定感は他者から削られていったり、他者から下げられたりはしません。
自分が自分を否定する。
その時こそ、自己の肯定が揺らぐのです。

存在の肯定は真理とはいえ、
その真理の主役たる存在である自分自身が否定を行うのですから、
強大な力を持っています。

そして「ありのまま」へ

さて「自己を肯定する力」に戻りましょう。

もうお気づきのかたもおられるでしょう。

自分を否定する力で肯定を揺るがすことができるなら、
それとは反対に自分で自分を肯定する力に気づきさえすれば、
そもそもが肯定された存在なのだから何か特別なことをする必要はない、と。

そう思いませんか?

つまり前々回お伝えしたとおり、
特別なことはせず「自分はありのままでいていい」というわけです。

(前々回のブログ「自己肯定感とは何かー存在の肯定は真理―」はこちら

自己を肯定する力に気づくには

自己を肯定する力に気づくには、ちょっとしたコツがあります。

自己否定を行いたくなったとき、
その原因となっている事柄について、
ご自分を責めず、否定せず、理解し受け入れることです。



自己否定が癖になっているかたもいらっしゃるでしょう。
自己否定に気づいたら、ご自分を責めず、否定せず、理解し受け入れてください。


もし、そんなことはできっこないですとか
あまりにも強い自己否定で苦しんでいるときは、
あなたとみち応援室にお気軽にご相談ください。


当応援室では決してあなたを否定しません。
では何をするかというと、あなたのおはなしを共感的に理解し、受け止め、

ご一緒に考えていきます。


人は他者から否定されることなく受け止められることで、
ご自分のことを深く理解し
否定することなく受け止められるように変容していきます。

良かったら、これまでのこと、これからのこと
ご一緒に考えてまいりましょう。
お待ちしています。

営業時間

9:00~17:00

不定休

かとうじゅんこ
キャリアカウンセラー
ブログを書いているのはこの人

あなたとみち応援室代表

あなたが【自分に気づき 自分になり 自分であり続けることを支援】するためにカウンセリング、キャリアコンサルティング、コーチングサービスを提供しております。

【保有する資格】
・産業カウンセラー
(一般社団法人日本産業カウンセラー協会)
・チャイルドカウンセラー
(一般財団法人日本能力開発推進協会認定)
・家族療法カウンセラー
(一般財団法人日本能力開発推進協会認定)

・国家資格キャリアコンサルタント

・NLPプロフェッショナルコーチ
(米国NLP&コーチング研究所認定、日本NLP協会認定)

資格取得後においてもさらなる能力向上に日々励んでおります。
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