
年が明けて早くも2週間が経過しましたね。
年末や年始には2025年の目標を決めたかたも多いと思います。
目標達成に向けた取り組みは順調でしょうか?
目標を意識するためには?
自分の頭の中だけで考えているだけでもいいのですが、ぜひ言葉にしてみてください。
つまり、文字にして紙などに書いてみるのです。
可能なら、お友達や家族に言葉にして話してみましょう。
これによってより目標をしっかり意識することができるからです。
人間の脳は意識したものについて焦点を当てるようにできていると言われています。
(脳の仕組みについてはより専門的に説明しているサイトなどがありますのでここでは割愛します。)
例えば、あなたが進学や就職で一人暮らしを始めることが決まったとき、
これまで気にも留めなかったアパートの物件情報がやたらと目につくようになった経験はありませんでしょうか。
例えば、あなたがそろそろ自動車を買い替える時期が近づいてきた、という状況にあるとき。
「次の車検に通すより、新しい車を買ったほうがいいかもしれないな……。
最近では納車までに時間がかかると聞くし、早めに次の車を探さなきゃ」と思ったとしましょう。
すると不思議なことに、
これまでなら気にもしていなかった自動車のテレビコマーシャルがやたらと目につくようになった、
ということはありませんか?
これらは、意識したことについて焦点を当てる脳の仕組みの事例です。
意識したことで様々な情報が手に入ります。
それを元にあなたは目標達成(アパートの契約、新車購入)をすることができるというわけです。
まずは意識することが大切なのです。
目標達成までのルートは?
アパートや自動車については契約なり購入なりしないと生活に支障が出るでしょう。
そういった支障が起こらないように、
また自分の望むお部屋や車を手に入れるためにと、
あなたは確実に行動を起こすでしょう。
しかしこれが生活に支障がないとか、たいして影響がない場合、
しっかり意識しただけでその目標に向かって確実に行動を起こすことができる、と言い切れるでしょうか。
あなたは新年に目標を手帳にしたためながらも
結局は達成に向けて動くことができなかった、という経験はありませんか?(わたしはあります)
最初こそ目標に向けて取り組んでみるものの、
努力が続かなかったり取り組みそのものをいつのまにかやめてしまったり……。
目標は意識するだけでは足りず、達成までのルートを考え、そのルートを整えるなどの工夫が必要です。
例:「●●を習慣化したい」とき
工夫といっても必ずしも大それた仕掛けが必要とは限りません。
あなたが目標を達成するために必要な行動が実行可能となればいいだけです。
ルートを整えるというのは例えばこんな感じです。
目標達成のためのコーチングの中でもかなりよく扱うテーマの一つである「●●を習慣化したい」を例にしてみます。
例えば「軽い筋トレを習慣化する」という目標を立てたとしましょう。
まず紙に書いて目立つところに貼り付けみたり、友達に宣言してみたりして、しっかりと意識します。
次に筋トレとして「何を」やるか決めます。
「わたしは軽い筋トレとして、スクワットをする」などです。
次に「どのように」「どのくらい」「いつまでに」やるかを決めます。
「重い負荷をかけると習慣にするどころか体を壊しそうだから、軽い負荷、つまり自重だけでやろうかな」
「いきなりたくさんの回数をこなしたら習慣にする前に体を痛めそうだから、
まずは5回から始めて慣れてきたら1回ずつ回数を増やしていこう」
「最終的には今年の12月までには50回連続でできるようにしよう」
など自分自身にとって習慣化に寄与しそうな方法でやりかたを整理します。
続いてその方法を実行できるのは実生活の中でどのタイミングであるかなど
「いつ」、「どこで」、「いくらをかけて」を検討します。
「夜は筋トレに効果的と聞くけれど、自分だったら疲れているからできそうもないな……。
仕事もあるから昼間はできそうもない。とすると、朝か……?家を出る前にそんな時間はないぞ……。
いや、3分早起きして……」
「わざわざお金と時間をかけてジムとかに行かなくても、
起きてすぐ自分の部屋でやるならスクワット5回ならきっと確実にこなせるぞ。
よし3分早く起きてスクワットをやろう」
といった具合です。
ここまでくると、もう実現しそうな気がしますよね。
でも待ってください。
そもそも、なぜあなたは「軽い筋トレを習慣化する」という目標を立てたのでしょうか。
自分自身にとっては改めて考えなくても理由はわかりきったことではありますが、
実は非常に大切なことです。
なぜなら理由によって、前述した「どのように」の部分も変わってくるからです。
ですので念のため理由は整理しておきましょう。
「引き締まった体を手に入れたい」「健康的に痩せたい」など何らかの理由があるはずです。
本事例では「どのように」の部分で
「重い負荷をかけると習慣にするどころか体を壊しそうだから、軽い負荷を」
「いきなりたくさんの回数をこなしたら習慣にする前に体を痛めそうだから、まずは5回から」
というふうに
体を壊さないようなやり方を取り入れています。
つまり本事例では
「健康的に筋力をつけたいから」というような動機のもとに
「軽い筋トレを習慣化する」という目標が存在していたのです。
なぜそのような目標を立てたのかについては、きちんと確認しておくことが必要なのです。
知ってるよ、そんなこと……
これで、軽い筋トレを習慣化するという目標を達成するために必要な行動を実行可能にするルートが整いました。
すでにお気づきかと思いますが、
ルートを整えるときに検討したのはいわゆる5W3Hです。
いわゆる5Wとは「When(いつ)」「Whrere(どこで)」「Who(だれが)」「What(何を)」「Why(なぜ)」ですね。
3Hとは「How(どのように)」「How Many(どれくらい)」「How Much(いくら)」ですね。
When(いつ)(いつまでに)→起きてすぐ、12月までに
Whrere(どこで)→自分の部屋で
Who(だれが)→自分自身が
What(何を)→スクワットを
Why(なぜ)→健康的に筋力をつけるために
How(どのように)→自重でのスクワットで
How Many(どれくらい)→5回から始めて50回連続でできるように
How Much(いくら)→トレーニングジムに行かずお金をかけずに
これらを決めることで、目標達成までのルートが整理されたわけです。
「なーんだ。知ってるよ、そんなこと」
そう思われたかもしれません。
決して難しいことではありませんし、
5W3Hは学校や会社でもよく耳にすることでしょう。
ここまでなら、誰だってご存じでしょう。
そして、これを実際に実践している人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
知っていることと
実際やっているとでは
大きな差があります。
目標を立てたなら、
2025年はぜひ実際にやる年にしてください。
きっと、目標は達成できるはずです。
「〇〇〇」は検討に値する
さて、ここから先でお伝えすることは、久しぶりに耳にするかたもいらっしゃるかもしれません。
ここまで読み進めてくださったあなたには、
ぜひコーチングらしい技法のひとつを知っていただきたい(正確には「思い出して」いただきたい)と思います。
「だれと」やるかもぜひ検討してください。
「だれと?さっきの例では朝起きてすぐにやるんだから、そんなの自分一人で、に決まっているじゃない」
そんな声が聞こえてきそうですね。
たしかに、先ほどの事例では朝起きてすぐ自分の部屋でやるわけですから、
おそらくほとんどの人が「自分一人で」と考えると思います。
他者がいなければできないというのでは、かえってやりづらいでしょう。
自分一人のほうがやりやすい、と考える人が大半だと思います。
だれかとやることが正解だ、と言いたいのではありません。
目標を達成するために必要な行動を実行可能にするルートに、
他者が必ず必要なわけではありません。
それでも「だれと」は検討に値します。
これまでに、誰かと一緒だったから続けられた、と感じたことは何ですか?
テスト前の勉強は友達と一緒だったから集中してできたとか、
友達ではなくても、他人の目がある図書館でなら集中して継続できたとか。
1人だと続けられなかったウォーキングも、友達と一緒なら続けられたとか。

お友達を誘って一緒にやるのは楽しいものです。
誰かの目があれば程よい緊張感から行動を継続しやすいものです。
無意識にではありますが、
私たちはこれまでも「だれと」の視点を取り入れて
目標を達成するために必要な工夫をしていたのです。
ですからこれからは、ぜひ意識的に
「だれと」やるかも検討してください。
朝からわたしのスクワットに付き合ってくれる人~!……え?いない……?
スクワット5回であっても
友達と一緒ならばやる気が出るので続けられるというかたは、どうしたらいいでしょう。
朝からスクワットに付き合ってくれる人がいるならいいですが、なかなか見つからないこともあるでしょう。
そんなとき、
朝起きてスクワットをすることができたら、
そのたびにSNSに投稿してお友達から応援してもらう、という方法があります。
取り組みそのものは一人で実行したとしても、
その取り組みを他者から応援してもらえるような行動を組み込むというわけです。
昭和や平成に子供時代を過ごしたかたならご存じでしょう。
取り組みを実行したら、カードに色を塗っておうちの人や先生から「よくできました」のシールやスタンプをもらう、
なんてのがありましたね。
(令和にもあるのでしょうか……?)
あれも「だれと」の視点を組み込んだ方法ですね。
現代はSNSがありますから、これがとっても手軽にできます。
まとめ
さて、まとめましょう。
●目標は紙に書く・周囲に話すなどしてしっかりと意識する
●目標を達成するために必要な行動を実行可能にするルートを5W3Hで整理する
●目標達成のための行動について「だれと」の視点を意識的に取り入れる
ここでご紹介した方法は、すでにご存じのことだったと思います。
思い出せば「ああ、そうだったよなあ」ということだったでしょう。
つまり、あなたはすでに目標達成に必要な方法をほとんどご存じなのです。
さらに言えば、目標達成に必要なリソース(資源)もすでにいくつかお持ちなのです。
それらを思い出せなくなっているだけであり、それらを使えないでいるだけなのです。
あなたとみち応援室のコーチングでは、
あなたが自分自身のリソースに気づき、それを活用し、自分らしく能力を発揮していけるように支援します。
また、目標を設定できないという場合には、
目標設定からともに考えていくことができます。
自分が何を求めているかについて、はっきりと分かっていることは、案外少ないものです。
自分が何を求めているか、何が欲しいのか、どうしてそれが欲しいのか。
ともに探究していきましょう。
この記事が参考になりましたら幸いです。