
キャリアカウンセラーのかとうじゅんこです。
使う言葉ひとつで、人生は変わります。
これは、日常でよく見聞きする真実ですが、
あなたはこのことをどうとらえていますか。
使う言葉ひとつで人生が変わるって、どういうことでしょうか。
丁寧語?
前向きな言葉?
やんわりした、マイルドな言い回し?
今回は、人生を変える言葉づかいについて
ご一緒に考えてまいりましょう。
言葉は、正確に使う
言葉は、あなたにとっての正確さで用いてください。
ここで言う正確さとは決して、
文法の正確さのみを言うのではありません。
(もちろん、それらを大事にすることも大切ですが)
また、
美しい言葉、優しい言葉、前向きな言葉ということでもありません。
ご自分を「正確」に表現してください。
例えば、最近うまくいっていないな……というとき。
今、ご自分が何をしているかを表すのに
私たちの社会では次の言葉が多用されます。
「頑張っていない」
「努力していない」
「やる気がない」
「逃げてる」
「何もしてない」
これらは特に多く使われます。
気にならないならいいのですが、
また、本当に心からそう思うならいいのですが、
なんとなくこの言葉を多用し、
結果的にご自分を苦しくさせている人は非常に多くいらっしゃいます。
ご自分が今、何をしているか、正確に言葉にしてみてください。
(今、何をしているか、また言葉については、
過去のブログ「自分を取り戻すには(3)」、「意図は現実を創る」も参考になさってください)
頑張っていないのでしょうか?(違うのだとしたら、より正確には、何をしているでしょうか)
努力していないのでしょうか?(違うのだとしたら、より正確には、何をしているでしょうか)
やる気がないのでしょうか?(違うのだとしたら、より正確には、何をしているでしょうか)
逃げているのでしょうか?(違うのだとしたら、より正確には、何をしているでしょうか)
何もしていないのでしょうか?(違うのだとしたら、より正確には、何をしているでしょうか)
よくよく、ご自分の心を探究し、正確に言葉にしてみてください。
こんなの怠けてるだけじゃないの?
正確に言葉にしようと思っても、けっこう難儀なものです。
私たちはつい、
日常で手っ取り早くそれらしい結論に至る言葉
(頑張っていない、努力していない、やる気がない、逃げている、何もしていない、怠けている。
このほかにも、私はおかしい、私は弱い、私は心が狭い、私が悪い……など。)に頼っています。
ひとつ例をお示しします。
シングルマザーのAさん。お一人で4歳のお子さんを育てていらっしゃいます。
月曜から金曜の日中はパートで働き、土曜日は夜間のみ、
近所の居酒屋さんから頼まれて18時から21時まで勤務します。
今日は日曜日。
朝起きて、お子さんにシリアルの朝食を出し、再度布団に入って、お昼過ぎまで眠りました。
午後2時に起きると、パジャマ姿のまま洗濯機を回し、干して、気づけば午後4時。
二人とも空腹です。
夕食を作る気力はなく、お子さんとご自分のために、フードデリバリーサービスを利用して、
オムライスとニンニク増し増しラーメンを注文。疲れた体にニンニクの香りがたまりません。
食後は二人でお風呂に入り、少し早めの午後8時にお子さんを寝かしつけ、
Aさんはここぞとばかりに一人時間を楽しみます。
久々のお酒を片手に動画配信サービスで見たかったドラマを真剣にチェック。
気づけば午後11時。
Aさんは、一日を振り返ってこう思います。
「私、今日一日、何もしていない……」
怠けてしまったとご自分を責め、どんよりとした気持ちのまま布団に入ります。
さて、Aさんは何をしていたのでしょうか
Aさんは、今日一日何もしていないのでしょうか。
Aさんは、今日一日、何をしていたのでしょうか。
怠けていたのでしょうか。
だらだらしていたのでしょうか。
子育てをしていなかったのでしょうか。
回答はさまざまあると思います。
私なら、Aさんは「子育てしつつ、休んでいた」のだと思います。
Aさんは、月曜日から金曜日までパートで働きながらお子さんを育て、
土曜日は夜の3時間勤務しています。
日曜日はへとへと…でもやむを得ませんよね。
そんななかでも、お子さんに朝食を出し、
洗濯もし、夕食を食べさせ、お風呂に入り、寝かしつけています。
ご自分の楽しみも忘れずに、趣味に没頭する時間も作っておいでです。
これは、たまのお休みに「子育てしつつ、休んでいた」のだと思いませんか。
これを
「何もしていない…」と言って表現してしまうのは、非常に正確性に欠ける言葉です。
責めるくらいなら、正確に
今日はなあーんにもしなかった!
良かった!
というときは大丈夫です。そういうときだってあります。
問題は、
今日は何もしなかった……私は怠けている……とご自分を責めたり、
どんよりとした気持ちになってしまうときです。
Aさんも、一日の終わりに、今日一日のご自分を
・何もしていない
・怠けてしまった
と表現しています。
これではどんよりするのも無理ないことです。
確かに
めっちゃ頑張ってた!
というのは難しいかもしれません(もちろん、心からそう思えるならそれはアリです)。
前向きがいいからって、無理やり前向きにするのは、かえって心の毒です。
より正確に表現するには、なんて言ったらいいのだろう…と
じっくりお考えになってみてください。
より正確に言葉を使うことで、人生は肯定的になる
冒頭で「言葉はあなたにとっての正確さで用いてください」というのは、
こういうことをお伝えしたいのです。
さて、このことをご理解いただいたうえで、
もう一度、Aさんの日曜日をごらんになってみてください。
シングルマザーのAさん。お一人で4歳のお子さんを育てていらっしゃいます。
月曜から金曜の日中はパートで働き、土曜日は夜間のみ、
近所の居酒屋さんから頼まれて18時から21時まで勤務します。
今日は日曜日。
朝起きて、お子さんにシリアルの朝食を出し、再度布団に入って、お昼過ぎまで眠りました。
午後2時に起きると、パジャマ姿のまま洗濯機を回し、干して、気づけば午後4時。
二人とも空腹です。
夕食を作る気力はなく、お子さんとご自分のために、フードデリバリーサービスを利用して、
オムライスとニンニク増し増しラーメンを注文。疲れた体にニンニクの香りがたまりません。
食後は二人でお風呂に入り、少し早めの午後8時にお子さんを寝かしつけ、
Aさんはここぞとばかりに一人時間を楽しみます。
久々のお酒を片手に動画配信サービスで見たかったドラマを真剣にチェック。
気づけば午後11時。
Aさんは、一日を振り返ってこう思います。
今日一日、私は何をしていたんだろう……。
Aさんは、静まり返ったリビングを見渡します。
二度寝もしたけど、
ためていた洗濯物も片付いている。
お子さんと食事を楽しみ(ニンニク最高!)、お風呂にも入った。
見なきゃ!見たい!と思っていたドラマも最新の配信に追いつき、次週が待ち遠しい。
「今日一日、私は休んでいたんだな」
良い一日だったじゃない…。
また明日から、がんばろうっと…。
落ち着いた静かな気持ちで、Aさんは布団に入ります。
使う言葉ひとつで人生は変わる
このように正確に言葉で表現できると、
人生は肯定的であることに気づきます。
そして、実際、人生はそのようになっていきます。
使う言葉ひとつで人生は変わる、とはこういうことです。
何も、丁寧語、前向きな言葉、やんわりマイルドな言い回しなどというものとは違います。
そこを混同しないでください。
(丁寧語、前向きな言葉、マイルドな言い回しがいけないと言っているのではありません)
言葉を正確に使うことは、
ご自分の人生をありのままに見つめることでもあります。
もし、ご自分の人生をありのままに見つめることが難しい、というときは
あなたとみち応援室を頼ってください。
ご一緒に考えさせてくださいね。
ご相談をお待ちしております。